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randum
![]() ![]() ![]() 色はいろいろ アマゾンの川たち 4 BACK⏎ ⇒NEXT 直前のページに戻る |
ブラジルとボリビアの国境を流れるマモレ川は、大量の土砂を含んで流れる
いわゆる「白い川」である。この写真のグアジャラミリンより 55㎞ 下流でベニ川と合流して
マデイラ川になる。
河岸の侵食によって、「白い川」の流路は頻繁に変化する。
その際、岸辺に生えていた大木も崩れ落ち、この写真のような流木になる。
M.グールディング他著、山本・松本訳:「恵みの洪水―アマゾン沿岸の生態と経済」には、
「アマゾニアにおける商業的規模の木材産業は、氾濫原よりむしろ河川の流路内で始まった。」
という書き出しで、次のような記述がある。
「自然の状態では、自然堤防上の樹木は河川流路のすぐ縁まで生えている。
自然堤防をつくっている軟弱な沖積土は増水時にしばしば削り取られる。
その結果、高木も低木もそのほかそこにあったあらゆるものが一緒に流されてしまう。
ポルトガル語で「木材」を意味する「マデイラ」(madeira)を冠されたマデイラ川は
この現象を適切に表現している。このように、商業的伐採が行われる以前には、
川自身が有用材を毎年十分に供給してくれたのである。十九世紀には、毎年の
洪水で流されてくる大量の木材は、アマゾン中流部のイタコアチアーラの小さな製材所にとって
十分な量であった。」
要するに、むかしのマデイラ川には、それだけで木材産業が成り立つほど大量の流木があった
というわけである。牧場化などにより、上流の多くの場所で氾濫原の森林が消失してしまった現在では、
さほどたくさんの流木はみられない。
2007年3月19日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):-10 48 19.75, -65 20 49.90 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 120° |
PanoraGeo-No.170
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