Natural levee along the Paraná do Limão

リマン川沿岸ヴィラサンジョゼー集落付近の自然堤防

Natural levee near the settlement of Vila São José on the Limão River

randum


 テーマ 22

アマゾン氾濫原 
(ヴァルゼア)

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 アマゾナス州東部、パリンチンス市郊外のリマン川沿岸にあるヴィラサンジョゼー集落付近の景観で、牛が放牧されている自然堤防の手前の水面はリマン川、向こうの水面はアロザール湖という大きな氾濫原湖である。 リマン川と氾濫原湖の船の行き来を便利にするために人工的に掘られた水路(運河)の側壁には、川の近くがもっとも高く背後の氾濫原湖に向かって少しずつ低くなる自然堤防の断面形が観察できる。
 パリンチンス付近のアマゾン川の水位は6、7月をピーク、10、11月をボトムとした年周期で変動し、平均的な年間水位差は約 7.5m なので、その支流のリマン川やその沿岸の氾濫原湖の水位もその程度は変動する。 この写真を撮影した8月初めは水位がまだ高い時期で、自然堤防の高いところ(高ヴァルゼア)だけが陸化し、背後の低ヴァルゼアはまだ水の下にある。 下の2枚の画像はこの写真撮影地点周辺のグーグルアース衛星画像で、A)はこの写真と同じような水位の時のものである。 これに対して画像 B)は、水位が最も低くなった10月末の画像で、陸化した氾濫原は数倍の広さになり、人工的水路も干上がっている。 このように、アマゾン氾濫原地帯は高水期と低水期とでは全く違った景観を呈する。
 普通だと、毎年、このような高水期と低水期が繰り返すが、たまには自然堤防全部が水没するような大洪水が発生する。 新しい土砂がたまって自然堤防が成長するのはこのような大洪水の時であり、土が更新されて土地の肥沃さが保たれるのもそのお陰である。 (参照:2009年大洪水のグーグルアース映像)。

2004年8月4日撮影  カメラの位置 (緯度,経度):-2 39 57.87, -56 56 23.28 (Google Map)  撮影方向:北から時計回り 5°

PanoraGeo-No.188    

normal flooding season

A) リマン川沿岸ヴィラサンジョゼー集落付近の通常の高水期。
(PanoraGeo-No.188 の写真とほぼ同じ水位)。
2013年8月15日撮影。

Low water level season

B) リマン川沿岸ヴィラサンジョゼー集落付近の低水期。
リマン川と氾濫原湖をつなぐ運河は干上がっている。
2003年10月26日撮影。

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