直前のページに戻る

カピノタ川の網状流

カピノタ川の網状流

TBraded stream of the Capinota River

 コチャバンバ盆地の豊かな農業地帯を過ぎると、列車は南へ流れる カピノタ(Capinota)川に沿ってカピノタの町(標高 2400m)まで下り、そこから西に向かう支流の アルケ(Arque)川を溯ってゆく。写真は東方上空から見たカピノタ川で、右が上流、左が下流である。 向こう岸(右岸)の川に最も近いところをコチャバンバからの鉄道線路が通っている。 線路沿いの一部には密な並木が植わっている。カピノタ川は水流が分流と合流を繰りかえす網状流 を呈している。網状流は、急勾配で粗大な礫を大量に流す川でみられる河床形態で、日本でも 扇状地を流れる川などにみられるが、乾燥・半乾燥地域の川の多くはこのタイプである。 コチャバンバの気候(年平均気温 16.1℃、年降水量 363mm)に代表されるように、この付近の 東コルディレラ山脈は半乾燥気候(ケッペンのステップ気候 BS)で、山中を流れる大きな川の ほとんどすべてが網状(流)河川である。写真の丘陵の斜面のまばらな植生がこのような気候を 反映している。川沿いの低地(氾濫原)が狭く耕地に恵まれない住民は、網状流の中州にまで 畑をひらいている。

1986年8月24日撮影  カメラの位置 (緯度,経度):-17 33 4.59, -66 16 33.76 (Google Map)  撮影方向:北から時計回り 214°
写真中心位置:-17 35 34.18, -66 18 34.95 (Google Map)

PanoraGeo-No.262

テーマ 15. ボリビア・アンデス鉄道 P.2 で使用

直前のページに戻る