キャッサバ生産量の推移

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主要10か国のキャッサバ生産量の推移

1970 年代までは、ブラジルのキャッサバ生産は世界で群を抜いていた。 その後、ブラジルの生産が横ばいないし若干減少したのに対し、ナイジェリア、タイ、コンゴ民主共和国、 ガーナなどでの増産が進み、2018 現在、ブラジルは5位に甘んじている。ナイジェリアの増産は自国の 食糧事情の改善のためであるが、タイでは、おもに乾燥チップや澱粉の形で輸出するために キャッサバが生産されている。キャッサバは、食料としての消費ほか、バイオエタノール製造など工業 原料としても利用可能である。ブラジルは、1970 年代後半、自動車燃料としてバイオエタノールを 使うことを目指す国家プロジェクト(プロアルコール)を始めたが、その原料として、当初、 サトウキビとキャッサバが考えられていた。キャッサバを生産している多くの零細農民がこのプロジェクトに 参加できるようにとの計らいからである。このプロジェクト自体は成功したが、結局、 原料は、大企業、大土地所有者が生産の主体をなすサトウキビに絞られてしまい、キャサバが増産される チャンスは失われた。(2020.4.29 更新)
図の資料:(FAO) http://www.fao.org/faostat/en/#data/QC
(テーマ 26:キャッサバの故郷  P.0 で使用) 直前のページに戻る