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Oil production in Brazil

ブラジルにおける自動車生産台数の推移-燃料種類別

ブラジルにおける自動車生産は 1957 年に始まった。その後、景気の浮き沈みとほぼ 一致して、生産台数が増減を繰り返してきた。ブラジルの奇跡とよばれる経済成長期の 1968~74 年には急増 したが、73 年の第一次石油危機で伸び悩んだ。ラテンアメリカ全般の経済が低迷して「失われた十年」 とよばれた 80 年代には自動車生産も落ち込んでいる。一方、石油危機対策として始まった 国家アルコール計画が実を結び、最初のアルコール車が 79 年に登場、80 年代に急速に普及した。 しかし、90 年代に入るとリオデジャネイロ州沖の海底油田の開発が進んで石油が潤沢になったため、 アルコールのメリットが減ってアルコール車は消滅一歩手前まで追い込まれた。21 世紀に入ると、 アルコール車の二酸化炭素排出量の少なさが見直され、復活のきざはしが見え始めた矢先の 2003 年、 ガソリンでもアルコールでも走行可能なフレックス車が登場して圧倒的な支持を得るようになる。 その後、2015 年以降の一次産品価格下落によるブラジルの経済の低落とともに、自動車生産も 大幅に減少するが、フレックス車の人気の高さに変化はない。
資料:ブラジル自動車工業年鑑 (Anuário da Indústria Automobilística Brasileira) 2020 年版の数値をもとに図化
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