Forest in the valleys of the Quechua Zone

森林が残るケチュア帯の谷間

Forest in the valleys of the Quechua Zone

randum


テーマ 41

アマゾンとアンデスを
結ぶ 大洋間横断道路

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 大洋間横断道路クスコルートがたどるアラサ川は、上流のマルカパタ市街に近いところでいくつかの支流に枝分かれする。 写真は、それらのうち、左下から流れ下るパルキジャ川(チュンピ川)と左(西)からくる広い礫床のマルカパタ川の合流点である。 その付近の標高は 2700m、山にかかる雲の下底が 3300m くらい なので、まさにこれはケチュア帯(2500~3500m)の谷間の景観である。 人が密に住むケチュア帯では、ふつう、段々畑や斜面畑が一面に拓かれていて、自然の森林を見ることは難しいが、ここにはそれが残っている。 この谷間では、日当たりのよい北向き斜面は写真手前のように畑になり、対岸の山のような日当たりの悪い南向き斜面に森林が残る傾向が読み取れる。
 アンデス山脈東斜面に茂るこのような山地林は、標高 500m くらいから 3500m くらいまで続いている。 そのため、おもに植生に基づいて行われる生態的な地域区分では、この高度帯を一括して高セルバ帯、あるいは河川ユンガ帯と呼ぶことがある。 しかし地理学者ビダルによるペルーの8つの自然地域(高度帯)では、人間の生活などを加味して、下位から、高セルバ帯(500~1500m)、河川ユンガ帯(1500~2500m)、およびケチュア帯(2500~3500m)と細分する。

2011年9月10日撮影  カメラの位置 (緯度,経度):-13 35 44.63, -70 58 1.31 (Google Map)  撮影方向:北から時計回り 45°

PanoraGeo-No.618     直前のページに戻る     BACK⏎  このテーマ 17/24  ⇒NEXT