横浜港北防波堤の赤灯台 Red Lighthouse on the North Breakwater

シーバスの窓から見える北防波堤(北水堤)の赤灯台

Red Lighthouse on the North Breakwater seen from the SEA BASS (water bus) window

randum


 テーマ 44

ミニトリップ・
イン・横浜

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 横浜の水上バス、シーバスに乗り、洋上からみなとみらい21 の近代的な街並み景観を堪能したあと反対側の窓に目をやると、古い横浜港の面影に出会える: 写真中央にある小さな赤い灯台は1896 年(明治 29 年)から現在まで、横浜港の変遷を見守り続けてきた歴史的記念物である。
 この灯台は 1889 年7月から 1896 年5月にかけて行われた横浜築港第一期工事の産物である。 この工事では右の図に示すような施設が建設された:現在の瑞穂埠頭の位置から南へ伸びる北防波堤(北水堤)、現在の山下埠頭付近から北に伸びる東防波堤(東水堤)、鉄骨製の大桟橋、および帷子川の土砂で港が埋まるのを防ぐ導水堤などである。 北防波堤の先端には赤灯台、東防波堤の先端には白灯台が設置され、その間の水面が横浜港の入口になった。 港湾の防波堤灯台の色は、入港する船から見て右が赤、左が白と決まっている。 赤灯台(正式名称は横浜北水堤灯台)はこの写真のように現在でも健在であるが、白灯台は 1958 年に外国船が衝突して破損、その後復元されたものが氷川丸の横に移設・保存されている。 なお、第一期工事の設計と現場監督を行ったのは、日本初の近代的水道である横浜水道をつくったイギリス陸軍の工兵少将ヘンリー・スペンサー・パーマー(Henry Spencer Palmer)である。

参考文献: 寺谷武明(1975):横浜築港の経緯

2023年3月16日撮影  カメラの位置 (緯度,経度):+35 27 37.14, +139 38 35.82 (Google Map)  撮影方向:北から時計回り 92°

横浜築堤第一期工事設計図
PanoraGeo-No.670     直前のページに戻る     BACK⏎ このテーマ 3/20 ⇒NEXT