泥で濁った「白い川」沿岸にひろがる氾濫原Flood plain spreading along the muddy "whitewater river" |
randum
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どういうわけか地元の人たちは泥で茶色に濁った川のことを「白い川」あるいは「白い水の川」と呼んでいる。
とりあえずそれに従うとして、この写真は泥で濁った「白い川」の一つ、ラモス川とその沿岸の景観である。
河岸には堤防のような高まりが続き、その背後には草が一面に生えた土地がひろがっている。
堤防のような高まりは、川から溢れた水に含まれていた土砂が堆積してできた堤防、すなわち自然堤防である。
その背後にある土地にも土砂が堆積するが、自然堤防ほど多くないのでやや低い湿地になっている。すなわち後背湿地である。
このように、川から溢れた水の土砂がたまってできた川沿いの低地が氾濫原である。
現地ではこれをヴァルゼア(várzea)と言い、そのうち、自然堤防のようにやや高いところを高ヴァルゼア、低いところを低ヴァルゼアと区別している。
土砂に富んだ「白い川」沿いでは氾濫原の発達が良いが、土砂に乏しい「黒い川」や「澄んだ川」では氾濫原の発達が悪い。
6月の最高水位から水位が下がり始めた8月上旬、自然堤防の上に牛が放牧されている。
自然堤防の草はほとんど食べ尽くされているのに対し、後背湿地には青々と草が茂っている。まだ水が残っていて牛が入って行けないためである。
2002年8月7日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):-3 5 11.87, -57 53 55.59 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 225°
PanoraGeo-No.184 🔍拡大