2009 年の6月から7月にかけてアマゾン川中流部一帯は大洪水に見舞われ、7月1日には、マナウス市の観測所で半世紀以上前から維持されてきた水位の最高記録が更新された。
このグーグルアース衛星画像は、その1日前、2009 年6月 30 日に取得されたパリンチンス郊外リマン川沿岸ヴィラサンジョゼー集落付近の画像である。
緑の樹木と点在する白い人家以外はすべて水面になっている。画面左端中央から右へ流れるリマン川の水が人家が並ぶ自然堤防を越えて、画面上部の氾濫原湖に流れ込んでいる。
このような越流水の流速はリマン川の流れに比べればはるかに小さい。そのため、リマン川の速い流れに浮遊して運ばれてきた土砂は越流水では沈殿して堆積する。この場合、川に近いところほど粗く大量の土砂が堆積する。
このような大洪水の繰り返しによって、川沿いが高く背後に次第に低くなるような断面形の自然堤防ができあがる。
テーマ 22. 洪水の恵み?肥沃なアマゾン氾濫原 P.4、p.19 の資料 |