おおやがわ=左から来る小さな川)と小貝川(右の大きな濁った川)の合流点付近の浸水である。 浸水域は、現在の母子島遊水地があるところとほぼ同じである。小貝川の濁った水がこの低地に流れ込んで、そこにあった五つの集落が水に浸かっている。 急激な水位上昇のため、多くの人が避難できずに、床上まで浸水した家に取り残される事態となった。 二つの川の合流点付近の堤防が切れているように見えるが、実はここには堤防がなかったようである。 この写真は洪水の最盛期を過ぎて減水しはじめた段階のもので、合流点付近の堤防がなかったところから、濁りの少ない黒ずんだ水が、小貝川へ流れ出しはじめている。
写真出典:下館工事事務所監修・発行(1991):小貝川激特事業の記録-- いま刻まれる、新しい地への旅立ち p.23.
( テーマ 32. 小貝川母子島遊水地 P.13 の資料)