A. 地表から地下へ岩盤の化学的風化による深層風化が進み、厚いところでは数十mの風化層(レゴリス)が形成される。風化層は岩盤に割れ目(節理)が密なところでは厚く、節理が無いかごく少ない岩盤では薄い。
B. 地表面が徐々に低下し、ボルンハルトの頂部が顔を出しはじめる。風化基底面(風化前線ともいう)も低下し続ける。
C. 地表面、風化基底面ともに低下が続く。地表に露出して乾燥するようになったボルンハルトは、化学的風化を一層受けにくくなり、高さを保つ。しかし、地下から出て周囲の圧力から解放された岩体の膨張によって、表面に平行した割れ目(シーティング節理)が多くなる。
D. さらに地表面と風化基底面の低下が続き、比高数百mのボルンハルトが形成されれる。シーティング節理の他、縦横の節理もできはじめて、崩壊の準備が進む。
E. シーティング節理や垂直な節理から岩塊が分離・落下し、ボルンハルトの崩壊が始まる。
F. 岩塊の崩落が続き、ボルンハルトの高さが減少、落下した岩塊は麓に堆積して崖錐を形成する。
G. 岩塊が突き出たあるいは積みあがった裸岩の丘(トア Tor またはコピエ Kopje という)になる。
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