このグーグルアースの衛星写真は、フェルナンドデノローニャ島の 港付近の 2013 年の映像である。北東から南西(写真右上から左下)へ延びる島の北西(左側) の海が波静かな「内の海」で、その岸に港がある。L字型の防波堤で仕切られた小さな 船溜まりがあるが、風や波が穏やかなため、多くの漁船はその外に停泊している。 赤い線はそれらの漁船を写した PanoraGeo-No.566 のアングルである。 一方、島の南東側(右側)は風が強く波の荒い「外の海」で、海岸は波が砕けて泡立つ白い帯で縁取られている。 島の両側の海のこのような違いは一年を通して変らない。右下の年間の風向の頻度を示す ウインドローズ(風配図)*1)によれば、東南東からの風が圧倒的に多く、東風と南東風が 若干ある程度で、反対から風が吹くことは無い。風向がこのように安定しているのは、 この島が南半球の南東貿易風帯の真っただ中にあるからである。 *1)原図は Meteoblue: Simulated historical climate & weather data for Arquipélago de Fernando de Noronha |
フェルナンドデノローニャ島における風速の年変化*1) 熱帯収束帯(ITCZ)が接近する1月~5月には風が弱く、それが北へ移動して貿易風帯に入る6月~12月には風が強い。 |
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テーマ 25. ブラジルの”風”景 P.4、および テーマ 19. フェルナンドデノローニャ島 P.1 の資料として使用