A-1 沖積錐(土石流扇状地)の模式断面図 | A-2 沖積錐(土石流扇状地)の地形図 |
B-1 筑波山の山麓緩斜面の模式断面図 |
B-2 筑波山の山麓緩斜面の地形図 (西麓緩斜面) |
上の図A-1は沖積錐(土石流扇状地)の地質・地形を示す模式断面図で、A-2はその典型的な地形図である。下のB-1とB-2は筑波山の山麓緩斜面についてのものである。
扇形の平面形や傾斜が 10 度前後という地形や、地表が土石流堆積物覆われているということなどは両者の類似点である。
しかし、沖積錐が本流の平地(氾濫原)に大きく張り出しているのに対し、筑波山の山麓緩斜面は支流がつくった浅く広い谷状の地形の中に収まっている。
また、沖積錐の土石流堆積物はかなり厚いが、山麓緩斜面のそれは、局部的に厚いところがあるものの全体としては薄い。このような違いは、地形のでき方の違いを反映するものである。
端的に言えば、沖積錐は繰り返し発生する土石流が土砂礫を積み上げて作った堆積地形であるのに対し、筑波山の山麓緩斜面は、繰り返し発生する土石流が洪水流の助けも借りて、丘陵地を側方侵食(側刻)して作った侵食地形ということになる。
テーマ 43.個性豊かな筑波山-その2: 裾野も楽しい筑波山 P.22 の資料) |