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節理の疎密が風化や地形に影響した例(トアの形成)

節理の疎密が風化や地形に影響した例(トアの形成)

An Example of how denseness of joints affected weathering and landform (toa formation)

 トアとは、平原の中にそびえる小さなな岩山のことで、高さは数十 m 程度のものが多い。 筑波山や加波山よりワンオーダー小さい地形であるが、そのでき方には参考になる点が多い。
  の図は、風化や侵食作用が起こる前の土地。縦横に走る細かい線が節理(割れ目)で、その間隔が狭く密なところと広く疎なところがある。
 の図で黒く塗られた部分は風化を受けた部分(マサ=サプロライト)で、その中に残った新鮮な岩石のブロックがコアストーン(核岩)である。 この場合の風化は、節理に浸み込んだ水(CO2などを含む)によって造岩鉱物が化学変化して粘土などになる化学的風化で、節理に沿って地下深くまで進行する(深層風化)。 したがって、節理の密度が高い部分(岩石が細かく割れた部分)ほど風化が速く深くまで進む。 一方、節理の密度が低い(間隔が広い)部分は風化層も薄く、大きなコアストーンが残る。
  の図は、侵食が進み、風化したやわらかい物質が取り去られた状態で、節理間隔が広いところは小高い岩山、すなわちトアになっている。

図の出典:Ollier, C.D. (1969):WEATHERING(風化), p.200

テーマ 42. 個性豊かな筑波山-その1:筑波山はなぜ目立つ? P.14 の資料

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