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熱帯の地学(1) 16 <熱帯の土壌> BACK⏎ ⇒NEXT 直前のページに戻る |
ポドゾルといえば寒冷地域の専売特許のように思われるが、
熱帯にもポドゾルはある。たしかに、成帯土壌としてのポドゾルは寒冷地域にしかないが、
湿潤熱帯には間帯土壌としての熱帯ポドゾル(水成ポドゾル)がある。
写真は、ブランコ岬があるパライバ州ジョアンペソア市郊外で見られた
熱帯ポドゾルで、とくに厚いために、ジャイアントポドゾルと言われるものである。
ジャイアントポドゾルについては、
FAO(2001): Lecture notes on the major soils of the world の Set#9
(http://www.fao.org/3/y1899e/y1899e12.htm#TopOfPage)中の
ポドゾルの項に以下のような記述がある。
「間帯土壌としての典型的な熱帯ポドゾルの断面では、表層に分解が進まず(生の)
酸性でC/N比が高い腐植からなる層がある。その下位の腐植で染まった発達貧弱なA層は、
淡い灰色ないし白色の溶脱層(E層)の上に載っている。このE層は砂質で、
厚さ20㎝から数mのもの(いわゆるジャイアントポドゾル)まである。」
熱帯ポドゾルは、一般に、白砂(しろすな white sand)ともよばれる痩せた土であるが、
建材としての利用価値は高い。写真はその採取場である。
白砂については、テーマ 17.熱帯の白砂を参照されたい。
1995年8月30日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):-7 16 17.52, -34 54 42.85 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 100° |
PanoraGeo-No.520 | 直前のページに戻る BACK⏎ このテーマ 16/18 ⇒NEXT |