Demonstration of MST randum


アマゾン横断道路
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土地なし農民運動(MST)のデモ
Demonstration of the Landless Rural Workers' Movement (MST)

パライバ州の州都ジョアンペソア市の南出口、アマゾン横断道路(国道230号線) との交差点に近い国道101号線(BR-101)を遮断して、土地なし農民運動 (MST:Movimento dos Trabalhadores Rurais Sem Terra )の デモが行われていた。大土地所有制が顕著なブラジルでは、大地主の下で働く 小作人や農業労働者などの土地なし農民の不満は大きい。土地と農地改革と社会変革を求める戦いを 目的として MST が組織化されたのは 1984 年であるが、それ以前の 20 世紀半ばごろから、土地なし農民 の社会運動は活発化していた。遅れた経済と人口過密の北東部地方(ノルデステ)の貧しい農民の 不満はとくに大きかった。1964 年に政権を取った軍事政権は、アマゾン地方(アマゾニア)の 地政学的リスクを軽減させるために、アマゾニアに人を送り込み開発を進める政策を実行したが、 そのひとつの施策がアマゾン横断道路入植計画である。アマゾン横断道路を建設しその沿線に ノルデステの農民を自作農として入植させるというプロジェクトである。アマゾニアの開発とノルデステの 農民の不満の解消という一石二鳥の政策である。「土地のない人のために人のいない土地を」 “Uma terra sem homens para os homens sem terra”が、このプロジェクトを推進した メジチ大統領のスローガンであった。入植農民の輸送のために、アマゾン横断道路はノルデステまで 伸びているわけである。
2003年8月18日撮影  カメラの位置 (緯度,経度):-7 11 56.66, -34 54 23.65 (Google Map)  撮影方向:北から時計回り 16°
PanoraGeo-No.550     直前のページに戻る     BACK⏎ このテーマ 2/26 ⇒NEXT