Alluvial cones formed by debris flows of a tributary of the Araza River randum

アマゾンとアンデスを
結ぶ 大洋間横断道路
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アラサ川渓谷の支流がつくる沖積錐

Alluvial cones formed by debris flows of a tributary of the Araza River

 大洋間横断道路はアラサ川の渓谷を上って来て 標高約 2000m、依然として河川ユンガ帯である。しかし、これまで狭い谷底のV字谷が続いていたが、 この辺りまで来ると、ところどころで谷底がやや広まり、この写真のような砂礫が堆積する 錐状の地形ができる余地がでてきた。この地形は扇状地と言うには急すぎ、崖錐よりはゆるやかで、 沖積錐とよばれる地形である。おもに土石流が繰り返し起き、さまざまな 方向に流れた結果できた地形である。川の流れでは運べないような大な岩塊が地表に多数散在している ことからも、川の堆積物からなる扇状地ではなく土石流による地形であることがわかる。 山間地では貴重な緩やかな地形であるが、ハザードマップの上では要注意地である。日本でも、 豪雨に伴う深刻な土砂災害の多くは、このような沖積錐に立地した集落の土石流による被災である。
 依然として急傾斜な谷斜面は密な熱帯山地林(雲霧林)で覆われているが、斜面下部には 森林が伐採されて畑や放牧地になっているところも見られ、人の気配が感じられるようになってきた。 アンデス山地で人が最も密に住むケチュア帯が近いことを思わせる。
2011年9月10日撮影  カメラの位置 (緯度,経度):-13 31 57.67, -70 53 26.19 (Google Map)  撮影方向:北から時計回り 15°
PanoraGeo-No.620     直前のページに戻る     BACK⏎ このテーマ 15/24 ⇒NEXT