グーグルアース衛星画像を立体化したこの景観は、本文7ページの写真(PanoraGeo-No.222、1981年撮影)とほぼ同じ場所の 25 年後の状態である。
この間、いろいろな変化が起きている。写真左端中央にナナイ川(Río Nanay)の港があるが、そこへ通じるラ・マリナ自動車道などが舗装された。
都市の拡大に伴い、このあたりも宅地化が進んでいる。イキトスは人口約 50 万の都市に成長した。
しかし、このような人間の営みも、自然の威力の前には、小さく見える。
アマゾン川の流路がイキトスの上流で変わった。大きく蛇行した褐色の流れは、ナナイ川の下流部とその合流点付近にあった広い土地を飲み込んでしまった。
イキトスの市街地に沿う水路の水が黒く変わっている。
これはアマゾン川本流の褐色に濁った水がもはやここを流れず、ナナイ川と同じような「黒い水」の支流(イタヤ川、Río Itaya)からの水しか流れなくなったためである。
右岸に沿って土砂の堆積が進んだため、水路の幅もかなり減少している。
テーマ 28. 途方もない大河、アマゾン川をたどる P.7 の資料 |