ブラジル北東部地方、ピアウイ州のセラダカピバラ国立公園には、多くの絶壁の麓に岩陰遺跡が残っているが、そのような絶壁を流れ下る雨水が小さな峡谷を掘り込んでいるところがある。
写真はそのような峡谷を下流から見上げたものである。
写真右半分はこの峡谷左岸の垂直な谷壁で、古生代シルル紀のかなり固い地層からできている。
写真左には、雨季になると滝が懸る岩盤(水みちが赤い鉄さびで染まっている)が見えるが、この地方は、5月から 10 月までほとんど雨が降らない乾季のため、水は涸れている。
このような峡谷は、硬い岩盤に懸る滝の後退、すなわち、滝が岩盤を侵食しながら徐々に上流に移動した後に残された地形である。
垂直な谷壁の表面には、断面が円弧状の樋のような溝が上下に伸びている。滝に近いものは緩やかな円弧(半径が大)、手前にはそれより急な円弧の溝がある。
このような溝は、岩盤河床にできたポットホール(甌穴)や滝壺の中を渦巻く水流で礫が旋回し、岩盤を掘り込むことによってできる。
こちら を見ればイメージがはっきりするかもしれない。
アルゼンチン北西部の世界遺産タランパヤ川峡谷の「パイプオルガン」のパイプは、おそらくこの種の溝で世界最大のものであろう。
2011年9月2日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):-8 49 15.18, -42 33 32.82 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 20°
PanoraGeo-No.447
テーマ 33. ピアウイ州とセラダカピバラ国立公園 P.12 で使用