Monument of the birthplace of western paper in Japan

日本における洋紙発祥の地モニュメント

Monument of the birthplace of western paper in Japan

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 テーマ 40

王子周辺ウォーキング
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 この碑には「此地ハ明治五年(注:1873年)十一月渋澤栄一ノ発議ニ由り創立シタル王子製紙株式會社ガ英国ヨリ機械ヲ輸入シ洋紙業ヲ起セシ発祥ノ地ナリ。・・・」とある。 また、周囲の説明版には、「渋沢栄一は明治維新後、訪れたパリ万国博覧会で『日本の近代化産業を盛んにするために知識を高める新聞などの印刷物の普及が必要であり、洋紙製造事業をすべき』と考え、・・・洋紙製造工場をスタートさせました」とある。
 渋沢栄一が王子に製紙工場を建設した理由は、その当時の洋紙の主な原料であった木綿くず(ぼろ)が大量に調達できる大都会近傍であり、製造過程で必要な汚れのない水が得やすいことであった。 その水は王子分水の水である。王子分水は飛鳥山の西麓、後の醸造試験場(現在は同跡地公園)のところに幕府が造った反射炉や大砲製造所で使うために建設されたもので、1865 年に完成した(参照:1909年測図地形図の王子分水)。 幕府が倒れたため反射炉などは使われなかったようであるが、その用地では、1872 年、民間の紡績工場(鹿島紡績所)が王子分水の水を使って操業を始めた。 しかし、この紡績工場では、水車を回すだけに水を使ったので、水量も減らず汚れることもなかった。渋沢栄一はこの水に注目した。 なお、王子分水の元は多摩川で、玉川上水の分水である千川上水を巣鴨で分水したものである。

2021年10月18日撮影  カメラの位置 (緯度,経度):+35 45 12.40, +139 44 19.00 (Google Map)  撮影方向:北から時計回り 171°

PanoraGeo-No.605   🔍拡大

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