Mt.Tsukuba seen from Oji, Tokyo

東京から望む筑波山

Mt. Tsukuba seen from Tokyo

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  テーマ 42

筑波山はなぜ目立つ
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Mt.Tsukuba seen from Oji by Hiroshige
王子稲荷から見える筑波山
(歌川広重画)ボストン美術館(www.mfa.org)蔵 

 関東平野の北東部に孤立してそびえる筑波山は、関東地方の広い範囲から見え、その双耳峰の形からすぐにそれとわかる。 この写真は東京の北区王子にある北とぴあビル 17 階の展望ロビーからのものである。筑波山の麓まで標高 30m にも満たない関東平野が続き、遮るものが何もないので目立つのは当然である。 北とぴあ近くの王子稲荷や飛鳥山を描いた歌川広重の浮世絵(右の図および「飛鳥山北の眺望」)ではこのような筑波山が遠景に配されている。 山頂部左の峰が男体山(標高 871m)、右の非対称な峰が女体山(にょたいさん、877m)である。両者間の低いところが御幸ヶ原(みゆきがはら、800m)で、そこまでケーブルカーで登れる。
 1590 年、豊臣秀吉の命令で江戸城に移った徳川家康は、城の北東にそびえる筑波山を不吉な方角(鬼門)にある山として気にしていた。 関ヶ原の戦いに勝って天下を取ると、1602 年、家康は筑波山を徳川家の「祈願所」と定め、そこにあった知足院中禅寺に寺領五百石を寄付した。 その後も三代将軍の家光が知足院中禅寺を壮大な社殿に改修するなど、筑波山は徳川家に厚遇され、多くの参詣人で賑わう山になった。

2021年10月18日撮影  カメラの位置 (緯度,経度):+35 45 18.18, +139 44 11.90 (Google Map)  撮影方向:北から時計回り 32°

PanoraGeo-No.655     直前のページに戻る     BACK⏎  このテーマ 1/14  ⇒NEXT