ネグロ川の支流ジャグアペリ川の黒い水Blackwater of the Jaguaperi River, a tributary of the Negro River |
テーマ 35 色はいろいろ アマゾンの川たち P.8 の画像 (拡大:画像クリック) |
ジャウアペリ川は、ブラジルとガイアナの国境にあるアカライ山地(またはアカリ山地)を源流とし、ブラジルのロライマ州を流れてネグロ川に注ぐ「黒い川」である。 その流域全体が古期岩石からなるギアナ高地とその山麓のアマゾニア森林の中にある。 ネグロ川最大の支流ブランコ川は濁った「白い川」であるが、その他の無数の支流がこのような「黒い川」なので、ネグロ川は世界一大きい「黒い川」になっている。 「黒い川」の黒い水は、習字で使う墨汁のように濁った黒ではなく、写真のように、やや褐色がかった黒で、泥を含まず澄んでおり、いわば、コーラ飲料のような水である。 この色は、おもに、水に漬かった落枝落葉(リター)から溶け出してくるタンニンの色である。 落枝落葉が分解されてフルボ酸という腐植もできる。石英質の砂からなる白砂(しろすな、水成ポドゾル)のところでは、これらの物質が土壌に吸収されずに即時に流れ出してくるため、川が黒っぽく酸性の水になる。 流域にこのような白砂地が多数存在することが「黒い川」の黒い水の成因である。
2006年3月17日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):+0 30 53.92, -60 27 57.61 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 105°
PanoraGeo-No.69 |