ラジルのバイア州の州都サルヴァドールから350㎞ほど内陸には、 シャパーダ・ジアマンチーナ(ジアマンチーナ台地)という景勝地がある。 堆積岩からなる台地を意味するシャパーダ(Schapada)という地形名がついてはいるが、 ジアマンチーナという大きな台地があるわけではない。 シャパーダ・ジアマンチーナとは、この写真のように、小さなシャパーダ(台地あるいはメサという地形)が 多数立ち並ぶ山地の通称で、ブラジル地理統計院(IBGE)の地形区分図では ジアマンチーナ山地(Serras da Diamantina)とされている。 この山地はいくつかの小さな山脈に細分される。そのうち観光の中心になっているのは、南北に約150㎞のびる シンコラ山脈(Serra do Sincorá)で、その2/3くらいが シャパーダ・ジアマンチーナ国立公園に指定されている。 1844年にダイヤモンド(ジアマンチーナはポルトガル語で「ダイヤモンドのように輝く」の意)が発見され、 その後多くの山師が押し寄せたのも、このシンコラ山脈である1)。 写真はシンコラ山脈の北部にあり、アクセスが容易なパイイナシオの丘(Morro do Pai Inácio)の頂から 見下ろしたセルカード谷(Vale do Cercado)である。この地域は国立公園の域外ではあるが、 シャパーダ・ジアマンチーナを代表する景観が展開している。
*1) Pedreira, A. J.(2002): Serra do Sincorá, Chapada Diamantina, BA. Sítios Geológicos e Paleontológicos do Brasil, pp.187-194.
2007年3月6日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):-12 27 28.01, -41 28 17.40 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 22°
PanoraGeo-No.80
テーマ 12. シャパーダって何だ? P.1 で使用