アマゾン川中流域の地形図Topographic map of the middle Amazon basin |
テーマ 22 アマゾン氾濫原0 HOME⏎ ⇒NEXT 直前のページに戻る |
アマゾン川流域の平野は、中流部で南北に幅広く、下流部に向かって窄(すぼ)まって行くのでアマゾン盆地とよばれる。上の図はアマゾン盆地中央部の地形図である。
左辺から右辺に向かってアマゾン川が流れ、右端近くの北岸にこの地方の中心都市マナウスがある。
マナウスでは、北西から来るネグロ川がアマゾン川に合流する。ブラジルではこの地点より上流のアマゾン川をソリモンエス川と呼んでいる。
この地図では、緑色に塗られた部分は標高200m以下の台地で、とくに濃い緑の 100m以下の台地がもっとも広い。川が増水しても水に浸からないこのような台地を現地ではテラフィルメ Terra firme という。
一方、青い破線でハッチングされて濃く見える部分は、川の水面とほぼ同じ高さの低地で、現地ではヴァルゼア várzea と呼ばれている。川の増水時に水に浸るので地形学では氾濫原と言う。
低地(氾濫原)はアマゾン川の本流や一部の支流に沿って細長伸びるだけなので、台地に比べるとはるかに小面積である。
氾濫原は水に浸かるという不利はあるが、それによって土が更新され肥沃さが維持されるという利点がある。これが人間の土地利用にとっても、動植物の生態にとっても大きな恵みである。