Cattle in the upland pasture

低地(氾濫原)の牧場へ帰る船を待つ台地の牧場の牛たち

Cattle in the upland pasture waiting for ships back to the flood plain ranch

randum


 テーマ 23

アマゾン式移牧
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 アマゾン中流部パリンチンス市付近では、移牧用の台地の牧場はアマゾン川支流を数 ㎞~数十 km 溯ったあたりの河岸に多数分散して分布している(参照:このテーマの表紙の衛星画像)。 地味が痩せていて牧草の成育が悪い台地で牛を通年放牧するには、1頭当たり1ヘクタールくらいの広大な牧場が必要と言われるが、移牧用の牧場は一時的に利用するだけなので、最小限の広さで間に合わされている。 もし、台地での通年の牧畜が行われるなら、台地の熱帯雨林の消失はこのような程度では済まないはずである。 最小限の広さの牧場は、森林にとってはありがたいが、牛たちにとっては十分な餌を貰えるかどうかの心配がある。 アマゾン川の水位の低下が遅れ、低地への帰還が遅れざるを得ない年には、牧場の草を食べ尽くした牛たちはひもじい思いをすることになる。 一刻も早く牧草の豊富な氾濫原に帰りたいと思っているに違いない。写真は、台地の牧場で今日迎えに来る船を待つために集まった、そのような牛たちである。

2003年8月5日撮影  カメラの位置 (緯度,経度):-2 53 9.97, -56 45 0.41 (Google Map)  撮影方向:北から時計回り 277°

PanoraGeo-No.183   🔍拡大

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