![]() メンドーサ平野より望むアンデスの白峰White peaks in the Andes from Mendoza Plain |
テーマ 27 アンデス越え パンアメリカン
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アルゼンチン西部の中心都市メンドーサの郊外を西に向かうパンアメリカンハイウェー(アルゼンチン国道7号線)の前方に、プラタ山(またはエルプラタ山、5963m)の白い峰が横たわる。 平野の近くまで張り出しているため、非常に目立つ存在で、しばしばアコンカグア山と間違えられる。 しかし、プラタ山はアンデスの副山系のひとつのフロンタルコルディレラ(前衛山系)に属する山で、アンデス主山系(プリンシパルコルディレラ)のアコンカグア山はこれよりはるかに奥にあって、メンドーサ市付近からは見えない。 ただ、アコンカグア山を目指す多くの登山家が高度順化のためにプラタ山を利用するという点で、両者はまったく無関係というわけではない。 プラタ山などの白峰の手前に横たわる雪のない山塊は、もう一つの副山系、プレコルディレラ(前山山脈)である。
年平均気温 16.2℃、夏雨型で年降水量 255mm という砂漠気候下のメンドーサの平野が、この写真のように緑に富んでいるのは、ひとえにメンドーサ川のおかげである。 ポプラの木立が目立つが、これは、5月から 10 月にかけてアンデスから吹き下ろすソンダ(Zonda)とよばれるフェーン性の強風に対する防風林の働きをしている。
メンドーサ最大の産物はワイン(参照:メンドーサのブドウ畑)で、とくにメンドーサ川谷口の扇状地にあるこの写真のルハン デ コージョ(Luján de Cuyo)地区は、メンドーサでもっとも有名なワイン産地のひとつである。 写真右遠方にブドウ畑が見え、左遠方にも防風林に囲まれて広大なブドウ畑がある。
*1)気象庁資料 1981-2010 年平年値(気象庁 1991-2020 年平年値には降水量記載なし)
2005年3月23日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):-33 6 4.75, -68 53 18.19 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 282°
PanoraGeo-No.396
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