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アマゾン川 16 BACK⏎ ⇒NEXT 直前のページに戻る |
アマゾン河口部には、マラジョー島の西を通ってアマゾン川とパラ川をつなぐ
何本かの水路(フーロ)があるが、それらはすべてアマゾン川からパラ川に向かって流れている。
写真は、これらの水路がパラ川の広い水面に流入するところにできたデルタ(三角州)である。写真上辺から来て
広い水面になって左辺上部へ抜けて行くのがパラ川である。
デルタの水路は、枝分かれと合流を繰り返し、まさに、血管のようなパターンを呈している。
デルタにみられるこのような水路網は、アナストモージング河川の
それと本質的に同じものと考えられている1)。 アマゾンの自然に関する著名な研究者ハラルド・シオリHarald SIOLI は、アマゾン河口部において「本当」のデルタといえるのはここくらいであると言っている。アマゾン河口部は、 マラジョー島を含めて多数の島々が水路網と錯綜していて、一見、広大なデルタ地帯のように見える。しかし、 少なくとも、これらの島々は、現在のアマゾン川の土砂が堆積して形成された低湿なデルタ島ではない。それらは 更新世末期~完新世中期(ほぼ1万年~5千年前)の堆積物からなる低い台地の島である。現地の人たちは、 水面から2,3mから数m高くて水に浸かることのないこのような台地(最も低いテラフィルメ)をテーゾ(Teso)とよび、 そこに焼畑をつくって、キャッサバなど乾いた土地を好む作物を栽培している。 1) Makaske, B.(2001),Anastomosing rivers: a review of their classification, origin and sedimentary products. (https://pdfs.semanticscholar.org/9a10/194508ca8666aea4075e26c8598592b2b642.pdf) 1993年8月8日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):-1 44 0.37, -50 33 8.99 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 160° |
PanoraGeo-No.410 | 直前のページに戻る BACK⏎ このテーマ 16/17 ⇒NEXT |