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randum
![]() ![]() ![]() アマゾン横断道路 5 BACK⏎ ⇒NEXT 直前のページに戻る |
アマゾン横断道路が通るパライバ州では、植民地時代以降、
大西洋岸に近い森林帯(ゾナダマタ)が製糖地域として発展する一方、内陸部のセルトンには
製糖地域へ牛肉を供給するための牧場が開かれ、厳しい乾燥気候の割には多くの人たちが住みついた。
このようなパターンは現在でも変わらず、新しい産業が育たないため、この州をはじめとした
北東部地方(ノルデステ)は経済の遅れた貧困地域になってしまった。
セルトンにも、乾燥した気候に強い綿花の栽培と繊維産業が発展し、
綿花が「白い黄金」と呼ばれてもてはやされた時期はあった。しかし、それも
1980 年代の国際価格低落と病虫害で壊滅的な打撃を受けて衰退してしまった。この写真は
セルトンにおける綿花産業が斜陽に向かう 1980 年代はじめの綿花農園の労働者である。
ノルデステでは、ゾナダマタの製糖地域でもセルトンの牧場やこのような農園でも、
土地の所有者は一握りの資本家で、そこで働く多数の農民は小作人か農業労働者、すなわち
「土地なし農民」である。アマゾン横断道路入植計画には、このような土地なし農民に鬱積する
不満のガス抜きをし、大土地所有制を守るという意図もあった。
1981年8月14日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):-6 46 52.38, -38 9 12.45 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 186° |
PanoraGeo-No.85
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