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バイオ燃料 先進国ブラジル 5 BACK⏎ ⇒NEXT 直前のページに戻る |
ブラジル北東部地方(ノルデステ)東部の海岸地域を流れる中小河川の氾濫原は、
周囲の台地や丘陵より土壌が肥えているため、植民地時代の初期(16世紀)以降現在まで、
サトウキビ栽培の適地として利用されてきた。写真のパライバ川氾濫原もその一つで、
サトウキビ畑が一面に広がり、画面左上には高い煙突のある製糖工場が見える。
製糖工場の背後には、氾濫原より数十m高いタブレイロスtabuleirosとよばれる台地がひろがり、
その上は森林になっている(濃い緑~黒い部分)。砂質で養分に乏しい土壌のタブレイロスの上には
森林が残り、薪などを採る場所として利用されてきた。しかし、1970 年代以降、
サトウキビからバイオエタノールをつくる国家アルコール計画(プロアルコール)が
始まると、タブレイロスにもサトウキビ畑が増えてきた。この写真でも、森林の向こうに見える
色の薄い部分はそのようなサトウキビ畑である。
このパライバ川をはじめ、川沿いの氾濫原が歴史的にサトウキビ栽培地となってきた
ノルデステの諸河川のことを、地理学者は「砂糖の川」(Rios-do-açúcar)
とよんでいる1)。 1) Andrade, Gilberto Osório de Oliveira; Andrade, Manuel Correia de Oliveira(1957-9): Os Rios-do-açúcar do Nordeste Oriental Vol.1-4. 2011年9月4日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):-7 6 25.17, -34 59 25.43 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 227° |
PanoraGeo-No.23 | 直前のページに戻る BACK⏎ このテーマ 5/23 ⇒NEXT |