Flat-top Nevado Mururata contrasting to Illimani

イリマニ山と対照的なムルラタ山

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randum


 テーマ 15

ボリビア・アンデス鉄道
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有名なイリマニ山はさておき、あまり知られていないムルラタ山に近づいてみた。 北にムルラタ山、南にイリマニ山と、南北に並ぶこの二つの山の間を通過する飛行機から撮影したムルラタ山南壁である。 イリマニ山の頂上からもこのような景色が見られるはずである。 このアングルで見ると、ムルラタ山の頂上の平らさは一層はっきりする。

高い尖った峰のイリマニ山と低く平らな頂きのムルラタ山とのコントラストを、地元住民は古くから不思議に思ったらしく、「かつて、自分より高かったムルラタ山に嫉妬したイリマニ山が、ムルラタ山の頭を切り取ってしまった」という言い伝えがある。 日本の八ヶ岳と富士山の神話に似ている。

この二つの山の地形が著しく違うという「謎」を地学的に説明すれば以下のようになる: レアル山脈が属するボリビアの東コルディレラ山脈(アンデス東山系)は基本的には古生代の堆積岩からなる褶曲山脈である。 しかし、中生代前期に、レアル山脈の多くの場所で、深成岩(おもに花崗岩)が貫入している。削られにくいこの深成岩体の場所が、イリマニ、ワイナポトシ、イヤンプーなどの高峰になっている。 これに対して、写真の縞模様から明らかなように、ムルラタ山は堆積岩の山で、地層に沿って侵食されてできた平らな頂を呈している。

1986年10月15日撮影  カメラの位置 (緯度,経度):-16 36 23.19, -67 47 45.66 (Google Map)  撮影方向:北から時計回り 350°

PanoraGeo-No.271   拡大

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