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パンアメリカン ハイウェー 9 BACK⏎ ⇒NEXT 直前のページに戻る |
南アメリカの最高峰アコンカグア山を、その表登山口とも言えるオルコネスHorcones川の
谷から望んだもので、二つ見える白峰の右が頂上である。チリとの国境から13㎞ほど東のアルゼンチン領内に
ある。その標高に関しては、2011~12年にかけ、地元メンドーサのクージョ大学を中心とした
チームが綿密な測定を行って6960.8mを得ている。これがアルゼンチンの国立地理院(IGN)によっても
公式に認定され1)、四捨五入した6961mが、同院発行の各種の地図に採用されている。
アコンカグア山の下部や周囲の山は、写真右手の山の斜面に現れているような堆積岩からなっているが、
頂上部は、安山岩質またはデイサイト質溶岩や砕屑岩などの火山物質からなっている。
しかし、これらの岩石は、1370万年~850万年前2)(新生代新第三紀中新世)という古い火山の噴出物で、
その後の長い間の侵食によって当時の火山の面影はなくなり、その構成物のほんの一部が削り残されているに
すぎない。すなわち、この山が現在のように高くなったのは地盤の隆起によるもので、火山物質が
積み重なって高くなったわけではない。このような山を火山と言わないのは、日本でも
瀬戸内海の小豆島や屋島、あるいは新潟の米山のような火山岩でできた山でも火山とは言わない
のと同じことである。(参考:アコンカグア山の地質)
1)IGN(2012):「アコンカグア山の新しい 公式の高さが発表されました: 6960.8 メートル」(スペイン語) 2)Ramos,V.A. et al.(1996): El Volcanismo de la Region del Aconcagua. p.306(スペイン語) 2005年3月24日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):-32 49 13.83, -69 56 20.23 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 344° |
PanoraGeo-No.392 | 直前のページに戻る BACK⏎ このテーマ 9/14 ⇒NEXT |