![]() 先史人類の生活の場、ケスタ崖に切り込む峡谷A small valley cut into the cuesta cliff, a place of prehistoric human life |
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![]() ![]() ![]() テーマ 33 ピアウイ州の世界遺産セラダカピバラ 10 BACK⏎ ⇒NEXT 直前のページに戻る |
セラダカピバラ国立公園付近のカピバラ山地のケスタ崖は、急斜面を流れ下る急流や滝の侵食によって小谷が多数つくられ、複雑な地形になっている。 小谷の多くは、平らな谷底とその両側に聳える切り立った谷壁からなる峡谷状の地形である。 写真は、そのような小谷のひとつ、バイシャン・ダ・ペドラ・フラーダ(Baixão da Pedra Furada、穴あき岩のある大きな低地)と呼ばれる谷である。
幅 100~200mの平らな谷底は灌木林(カーチンガ)で覆われ、ほとんど垂直な谷壁には地層がむき出しになっている。 比高 100mあまりあるこの谷壁は、下の方が褐色の砂岩層、上の方に白い玉石(たまいし)の礫岩層(右の写真)が重なっている。 いずれも古生代シルル紀(4.2 億~4.4 億年前)に周氷河環境のもとに形成された融氷河流堆積物で、パルナイーバ堆積盆地(卓状地)の最下位の地層(セラグランデ層群イプー層)である。
このような谷の谷壁には、先史人類が雨露を凌ぐのに好適なオーバーハングした岩壁も多い。 そのようなところに見られる岩陰遺跡には多数の岩絵が残され、石器、人骨、たき火跡などが出土する。 セラカピバラ国立公園の複雑な地形は、先史人類にとって、住みやすい環境であったらしい。
2011年9月2日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):-8 49 47.26, -42 33 12.14 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 191°
PanoraGeo-No.470
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