岩石の深層風化地帯における道路工事Highway construction in deep weathering areas of rocks |
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テーマ 37 ユニークな山と丘熱帯の地学(2) 6 BACK⏎ ⇒NEXT 直前のページに戻る |
リオデジャネイロ州東部、カンポス市(正式名称:カンポス ドス ゴイタカゼス市)近郊の丘陵地帯を通るブラジル国道 101 号線の改修工事現場である。 この付近の丘陵は先カンブリア時代原生代の準片麻岩*や結晶片岩からなっている。 8.5 ~ 10 億年前にできたこれらの岩石は、もともとは非常に硬い岩石であるが、造岩鉱物を化学的に分解する化学的風化作用を受けて、地下深くまでブルドーザーで簡単に掘削できるほど柔らかくなっている。 このような深層風化は温度が高く水分が多い湿潤熱帯において最も顕著な現象である(参照:極地方から熱帯まで、経線に沿う風化層の厚さの変化)。 また、水がしみこみやすい割れ目(節理)の多い岩盤ほど深くまで風化が進む。 また、岩質によっても風化されやすさは異なるが、この道路切割の斜面(法面:のりめん)の場合、白い部分や赤みを帯びた部分など、岩質の違いがあるにもかかわらず、すべて完全に風化してしまっている。
* 堆積岩が高温高圧の下で変成作用を受けてできた片麻岩で、花崗岩質岩石を起源とする正片麻岩と区別する。
1981年7月23日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):-21 52 14.40, -41 33 56.58 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 191°
PanoraGeo-No.510 🔍拡大