音無親水公園の石神井川の旧河道Former river bed of the Shakujii River in Otonashi Shinsui Park |
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石神井川が王子で武蔵野台地から下町低地(東京低地)に出る地点に音無(おとなし)親水公園がある。王子付近の石神井川は音無川とも呼ばれる。 この付近は、おそらく数千年前の古石神井川が現在のように転流した地点であるが、その後人の手もいろいろが加えられたところである。 江戸時代には、石神井用水の取り入れ口として王子石堰がつくられ、王子の大滝として観光の名所にもなった。 1958 年の狩野川台風の際にはこの写真正面の王子駅が浸水するなど多くの被害が出た。 それを契機に、蛇行を直線化するなど、各地で石神井川の大規模な改修工事が始まったが、その一つが飛鳥山の下をトンネルで通すパイパス(飛鳥山分水路)の建設である。 これによって通常は水が流れなくなった旧流路を利用してこの音無親水公園がつくられ、1988年に開園した。 写真はその公園の最下流部で、もとの川の形を比較的よく残したつもりの区間を下流向きに撮影したもの。 大出水の時にはここも水が流れるので、古く傷んだ石垣の上に大きな石の石垣を重ねて補強してある。 そのため狭くなったり、本来はないはずの岩塊が河床にころがったりなど、往時の石神井川とはだいぶ雰囲気が違う。 落語「王子の狐」などの舞台である料亭王子扇屋は、写真前方ゆるく左にカーブするあたりの右岸にあったが、往時のおおらかな情景は失われている。
2021年10月18日撮影 カメラの位置 (緯度,経度)9:+35 45 9.75, +139 44 10.41 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 34°
PanoraGeo-No.610 🔍拡大