Sakuragawa River, Misogi Bridge and Hojo Dam 桜川の禊橋と北条堰

筑波山の麓を流れる桜川

Sakuragawa River flowing at the foot of Mt. Tsukuba

randum


テーマ 43

裾野も楽しい筑波山
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 桜川は筑波山の西の麓を流れて土浦市で霞ヶ浦に注ぐ延長約 64 ㎞ の小河川である。 写真左端に小さく見える白い橋は、桜川に架かる禊橋(みそぎばし)で、その東詰の交差点が、筑波山神社やケーブルカー乗り場、あるいはつつじヶ丘へ向かう車にとっての筑波山入口(県道 42 号笠間つくば線の終点)である。 禊橋の下流にある北条堰はゴム引布製起伏堰というタイプの堰で、俗にラバー堰、ゴム堰、あるいはバルーン堰などともよばれる。 取水期には、この写真のように空気で膨らませて背後に水を貯め、それ以外の時期には萎ませて河水が自由に流れるようにできる可動堰の一種である。 この堰の水は、筑波山麓桜川沿岸のブランド米、筑波北条米こしひかりを産する水田で使われる。
 堰の下流の河原には砂利(礫)がたまった中州がみられる。桜川の河原は一般に砂質で、砂利がみられるのは禊橋付近だけである。 この砂利は約3万年前にここを流れていた鬼怒川(古鬼怒川)の砂礫質堆積物で、鬼怒川の上流域をつくるチャート、グレイワッケ(硬砂岩)、流紋岩(縞状の流理構造がないと石英斑岩とされることもある)などのほか、日光火山群に由来する安山岩も含んでいる。 この中州の砂利は、禊橋上流の桜川流路を直線化する工事によって、桜川の堆積物の下にあった古鬼怒川の礫が出てきたものである。 禊橋の周辺は桜川中流ジオサイトの核心地である。

2022年4月6日撮影  カメラの位置 (緯度,経度):+36 12 16.56, +140 4 22.32 (Google Map)  撮影方向:北から時計回り 36°

PanoraGeo-No.632     直前のページに戻る     BACK⏎  このテーマ 8/26  ⇒NEXT