![]() 自然の石庭、筑波山梅林の緩斜面Natural rock garden, gentle slope of Mt.Tsukuba Plum Forest Garden |
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![]() ![]() ![]() テーマ 43 裾野も楽しい筑波山18 BACK⏎ ⇒NEXT 直前のページに戻る |
筑波山の緩斜面に散在する大小の斑れい岩の岩塊は筑波石と呼ばれ、庭石として利用される。筑波石が無造作に配置された筑波山梅林の緩斜面は、さながら自然の石庭である。
新鮮な斑れい岩は遠目では濃い灰色あるいはやや青みがった灰色であるが、長い間地表に露出していたものは、梅林のこの写真のように黒に近い褐色である。
鉄分が酸化し(錆び)たり埃や苔が付着したりしてこのような色になることを山サビといい、庭石にしてから年月が経て変色することは庭サビという。
筑波石の表面は、川で採れる川石のようにスベスベではなくザラザである。これは山で採れる山石に多い特徴で、石屋さんは野面(のづら)と呼んでいる。
筑波石の野面の微小な凸凹は、白色の斜長石(とくに斑れい岩に多いカルシウムに富む斜長石=灰長石)の粒子が輝石や角閃石より風化しやすいため、それが先に粘土化し取り去られてできる。
土石流の自然の造形でできた石庭を飾る筑波石は土砂に半ば埋まっている。土砂に完全に埋まった岩塊も少なくない。この大量の土砂はどこから来たものだろうか? 斑れい岩が風化しにくいという説に拘らなければ答えは簡単である。
大量の土砂は源流部にあった斑れい岩の風化物、すなわち斑れい岩のマサで、岩塊(筑波石)はコアストーン(核岩)と考えるのが自然である。
2013年3月9日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):+36 12 54.95, +140 5 30.01 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 70°
PanoraGeo-No.645
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