Gassuiseki Shrine 月水石神社

巨石をご神体とした月水石神社

Gassuiseki(Moon-Water-Rock) Shrine with a boulder as a deity

randum


テーマ 43

裾野も楽しい筑波山
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 筑波山南面の裾野(南麓緩斜面)の中ほど、標高150m付近に、この小さな月水石神社(がっすいせきじんじゃ)がある。 ご神体は、拝殿の背後、スダジイの木陰に黒く見える人の背より高い巨石である。拝殿の周りにも直径数十cmの岩塊が累々としている。 ご神体の巨石やその周囲の岩塊はすべて筑波山の上部をつくる斑れい岩、すなわち筑波石である。 この神社のすぐ東を男女川(みなのがわが流れている。百人一首で「筑波嶺の みねより落つる みなの川 恋ぞつもりて 淵となりぬる」と詠われた川である。 しかし、極めて小さい川なので、このような大きな岩塊を流して来る力はない。やはり、これらの岩塊は土石流として一挙に移動してきたものである。
 これらの岩塊は、あたかも川石であるかのように丸くなっている。これほど丸くはなくても、角が大なり小なり丸みを帯びているのが筑波石の特徴である。 どうして筑波石はこのように丸みを帯びているのだろう?  川石が丸いのは、長い間水流にさらされ、多数の砂礫と擦りあって磨かれた(水磨の)結果であるが、土石流として一挙に流下してきた筑波石にはそのようにして丸くなる暇はない。 もともと山頂部にあった時から丸かったと考えざるを得ない。すなわち、この丸さは、地下深くまで風化した深成岩の岩体に多いコアストーンの丸さである。 斑れい岩はそのような著しい風化はしないと考える「専門家」には信じられないことかもしれないが・・・。 本当に筑波山山頂付近にも丸い筑波石やマサがあるかどうか確かめるには、筑波山自然研究路へ行ってみるとよい。

2015年1月11日撮影  カメラの位置 (緯度,経度):+36 12 30.29, +140 5 36.69 (Google Map)  撮影方向:北から時計回り 10°

PanoraGeo-No.646     直前のページに戻る     BACK⏎  このテーマ 19/26  ⇒NEXT