2002 年に完成した現在の横浜港大さん橋国際船客ターミナルの特徴のひとつは、ハードウッドをふんだんに使って建てられているいることである。 ハードウッドとは、主に熱帯に分布する広葉樹から作られた堅くて重く耐久性がきわめて高い天然木のことである。 写真はターミナルの2階および屋上へ通じるボードウォーク(木の歩道)であるが、ここで使われているハードウッドはブラジルのイペーという木からのものである。 このターミナルでは屋上の送迎デッキのほか、このようなスロープや階段、壁にまでイペー材が使われている。 新しいイペー材は黄褐色~赤褐色であるが、雨や紫外線に当たると徐々にこの写真のような銀白色~灰色に変色する。 イペー材は腐りにくくシロアリなどの害虫にも強いので、防腐剤や防虫剤なしでも 30 年くらいは十分もつという。 イペーの木には咲く花が黄、赤紫、白などいろいろな種がある。黄色の花のイペー・アマレーロ(Ipê amarelo)はブラジルを象徴する木であり花(国樹、国花)である。 鮮やかな赤紫~ピンクの花が咲くイペー・ローショ(Ipê roxo)はパラグアイではラパチョと呼ばれ国樹になっている(参照:ブラジル パンタナール湿原のイペーの木 - その1、 その2)。
2023年3月16日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):+35 27 0.84, +139 38 46.68 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 45°
PanoraGeo-No.685
テーマ 44. ミニトリップ・イン・横浜 P.18 で使用