霞岩の黒い溶岩でできたドイス イルマンス島Dois Ilmans Island of black nephelinite lava |
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テーマ 19 フェルナンド デノローニャ島 7 BACK⏎ ⇒NEXT 直前のページに戻る |
同じような形で二つ並ぶドイスイルマンス島の沖側の島を海上から見た。
島を取り巻く海食崖の岩石は、フェルナンドデノローニャ島第二期火山活動(600万~100万年前)で噴出したキシャバ層のアンカラトライトという黒い溶岩である。
アンカラトライトは、響岩とともに代表的アルカリ岩である霞岩(かすみがん ネフェリナイト)の仲間である。
普通の霞岩は主としてかすみ石と輝石とからなるが、これにかんらん石が加わったものがアンカラトライトで、かんらん石霞岩とも言う。
二酸化珪素(シリカ)の含有量が少なく(45%以下)鉄・マグネシウム含有量がきわめて多いため黒い色を呈する(→TASダイアグラム)。
日本に同じものはないが、西南日本各地から報告されているアルカリ玄武岩が化学成分的にはこれにやや近い。
アンカラトライトはという名はマダガスカル島のアンカラナ特別保護区に由来する。
海食崖の岩盤には縦縞が目立つが、これは溶岩が冷える時にできる割れ目、すなわち柱状節理である。
画面左後方にはフェルナンドデノローニャ本島の頂が平らな台地が見えるが、その前面の垂直な崖にも柱状節理が目立つ溶岩が露出している。
この台地とドイスイルマンス島とはかつて一続きであったが、波の侵食によって分離され、現在のような絶景ができあがった。
2007年3月29日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):-3 50 47.81, -32 26 30.52 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 191°
PanoraGeo-No.689 🔍拡大