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ユニークな山と丘 熱帯の地学(2) 10 BACK⏎ ⇒NEXT 直前のページに戻る |
ブラジル北東部地方(ノルデステ)、ペルナンブコ州南部
のサトウキビ畑は、中小河川の氾濫原のほか、オレンジを半分に切って伏せた
ような形から地形学者がハーフオレンジとよぶ円頂丘の連なる丘陵地にひろがっている。
この写真中央のハーフオレンジは、中腹以下が刈り取りが済んだサトウキビ畑で、頂部には
この地方の自然植生である熱帯季節林が残っている。水源涵養のために残すようにとの行政の
要請に従ったものというが、右端の丘のように、頂上までサトウキビ畑が伸びて、
坊主になったハーフオレンジも多い。ハーフオレンジ相互の間には、平坦な谷底があり、
ハーフオレンジの凸型の斜面が平坦な谷底に直接接している。厚い透水性の風化層からできたハーフオレンジでは、
雨水は地表を流れずに地中にしみ込み、丘の麓や谷底で湧き出す。この湧水による侵食と土砂運搬が
このような地形ができる基本的プロセスである。湧水のために湿地になる谷底ではサトウキビは栽培されないが、
近年、この写真のような排水路をつくって谷底を乾かすことにより、栽培されるケースもでてきた
(
この場所の2012年のストリートビュー)。
1996年8月29日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):-8 33 46.25, -35 12 33.84 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 160° |
PanoraGeo-No.527 | 直前のページに戻る BACK⏎ このテーマ 10/21 ⇒NEXT |