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ユニークな山と丘 熱帯の地学(2) 13 BACK⏎ ⇒NEXT 直前のページに戻る |
ハーフオレンジが密集した丘陵地、すなわちブラジルの地理研究者がマールデモロス
(Mar de morros、「丘の海」という意味)とよぶ地形は、ブラジル東海岸沿いの広い範囲に分布して
いるが、この写真のパライバドスール川の流域はその代表的な地域である。写真中央を異常なほど直線的な
パライバドスール川が流れ、その両岸にマールデモロスがひろがっている。
ハーフオレンジの配列にも、パライバドスール川に沿って何列も並行して並ぶような規則性がみられる。
このような河川の直線性やハーフオレンジの規則的配列は、この地域をつくる結晶質岩石(先カンブリア時代
原生代後期の片麻岩)に発達する断層や節理(割れ目)の影響である。水系網タイプとしては、
格子状水系にも似てはいるが、やはり花崗岩や片麻岩地域に多い長方型(Rctangular)水系網といえる1)。
全国的に見たマールデモロスの分布は
アマゾン森林と並ぶブラジルの二大森林のひとつ、大西洋森林(マタアトランチカ)の分布に
ほぼ一致しているが、この森林の 90%以上は消失し、この写真のように、牧場や畑地になってしまった。
この画像に相当する地域の5万分の1地形図はこちらを参照。 1) 地質ニュース No.86 1996年8月18日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):-21 51 35.59, -42 20 26.51 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 288° |
PanoraGeo-No.531 | 直前のページに戻る BACK⏎ このテーマ 13/21 ⇒NEXT |