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ユニークな山と丘 熱帯の地学(2) 4 BACK⏎ ⇒NEXT 直前のページに戻る |
頂上の円い岩山(ボルンハルト)が多数密集してそびえる原野をボルンハルトフィールドと
いい、その大規模なものがアフリカ、オーストラリア、インド、南アメリカなどの花崗岩からなる侵食平野
に発達している1)。写真はそのようなものの一つで、ブラジル南東部、
エスピリトサント州の花崗岩地帯に見られるボルンハルトフィールドである。
ボルンハルトの形成プロセスは一通りではないが、もっとも一般的なプロセスは次のようなものである:
岩盤が地下深くまで風化され厚いルーズな風化層が形成される過程で、もし一部に風化されにくい岩盤があると、
その部分だけ新鮮な硬い岩盤が浅いまま残る(参考:
ボルンハルトの形成と崩壊の図Aの状態)。
そのような土地が隆起して侵食を受けるようになると、風化層は容易に取り去られるが、新鮮な岩盤は
侵食されずに高く残ってボルンハルトになる。
このように岩盤が地下深くまで風化される深層風化という現象が最も顕著に起こるのは
高温で水分に富んだ湿潤熱帯である。ボルンハルトが湿潤熱帯に多いのはそのためである。 1) Thomas, M. F. (1974): Tropical Geomorfhology (Macmillian), p.165. 1996年8月18日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):-18 43 26.57, -40 44 26.67 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 314° |
PanoraGeo-No.530 | 直前のページに戻る BACK⏎ このテーマ 4/21 ⇒NEXT |