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アタカマ砂漠・ アタカマ高地 5 BACK⏎ ⇒NEXT 直前のページに戻る |
植生が全く見られない単調なアタカマ砂漠核心地域の原野に、
マノ・デル・デシエルト(砂漠の手)の彫刻が忽然と現れる。
チリの彫刻家マリオ・イララサバルが、1992 年に、地元の企業の依頼のもとに制作した、
高さ 11m の鉄筋コンクリート造りの彫刻である。
夕暮れ間近の砂漠はうっすらと霞んでいる。海岸砂漠特有の海霧か? いや、海霧は、
標高 2000m 前後の海岸山脈(写真の背景)によって海と隔てられたこの標高約 1100m の高さ
までは上がって来ない。実は、この霞は、40km ほど北、アントファガスタ郊外の高原にある
銅精錬所などからの煙であった。砂漠では、昼と夜の地表の温度差が大きく、日中に高温に
なった地表は日が暮れる頃には急速に冷える。このため大気の下層が冷えて強い逆転層が発生、
工場などから排出された煙は上昇できずに地面に沿って流れ、砂漠を広く覆うことになる。
2003年8月31日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):-24 9 58.34, -70 8 49.35 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 312° |
PanoraGeo-No.212 | 直前のページに戻る BACK⏎ このテーマ 5/20 ⇒NEXT |