Lava flow down the slope bihind Ako village

三宅島、阿古集落裏の斜面を流下した溶岩流

Lava flow down the slope bihind Ako village, Miyake-jima Island

randum


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三宅島1983年噴火
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 1983 年の三宅島雄山の噴火は 10 月3日 15 時 23 分ごろに始まった。 雄山の南西斜面、現在は七島展望台となっている二男山の近くにできた北北東-南南西方向の割れ目から溶岩が噴き出した。 溶岩流は三つに分かれて山腹を流れ下ったが、その一つが西北西に流れて阿古集落を襲った。
 溶岩流は、噴火の開始から約2時間後の 17 時 20 分に、谷の出口で三宅島一周道路(都道)が通る鉄砲場と呼ばれるこの撮影地点に到達したことが、通信線の切断から推定されている。 噴火口から約 2.5km なので、溶岩流の速さは時速 1.3km くらいと推定できるが、この写真のように急なところではもっと速かったと思われる。 噴火7年後のこの写真では、電柱などの復旧は進んだが、黒々とした溶岩は流下当時の生々しさを残している。
 この付近には、かつて自動車修理工場があり、道路の拡張で出来た崖に溶岩流で埋まった自動車が出て来た。 29 カ所ある三宅島ジオスポットの一つ「鉄砲場」である。 その場所から 50m くらいのこの写真の自動車残骸も、その修理工場に関係があるかもしれない。
 島の北部へ通じる都道がこの場所で溶岩流によって遮断されたのは、避難する住民を乗せた最終の村営バスが通過した 10 分後だった。 そのあとまで踏みとどまった消防団員や警察官、および逃げ遅れた人たち合わせて 80 名は、阿古漁港から漁船に分乗して脱出した。

1990年11月3日撮影  カメラの位置 (緯度,経度):+34 4 47.33, +139 29 7.16 (Google Map)  撮影方向:北から時計回り 95°

PanoraGeo-No.257   拡大

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