Iquitos floodplain settlements in the low water period

低水期のイキトス氾濫原集落

Iquitos floodplain settlements in the low water period

randum


 テーマ 28

アマゾン川をたどる
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 イキトス市街地南部、ベレン地区の氾濫原と集落を 1986 年8月に撮影した写真で、撮影位置やアングルは、1981 年6月撮影の前ページの写真(PanoraGeo-No.401)とほとんど同じである。 1981 年の写真で水面だったところがすべて緑の草原になり、別世界という感じである。 この変化は、1981 年の写真の撮影が6月、この写真が8月という季節の違い、それに伴うアマゾン川の水位変化によって生じたものである。
 右のグラフで見られるように、わずか2カ月という短い期間に、アマゾン川の水位は4~5mも低下する。 イキトスにおけるアマゾン川の水位の年変化は平均して 8.4m とかなり大きく、最高水位は5月、最低水位は9月に現れる。 水位の低下は上昇よりはるかに急速である。アマゾン中流部のマナウス市における水位変化(詳しくはこちら参照)にも同様な傾向があったが、イキトスの場合、それが一層顕著である。
 地元の農民は土地の肥えた氾濫原での耕作にもっとも力を入れている。 水位が急速に下がり、土地が水の下から次々に現れる6月と7月にさまざまな作物を急いで蒔く。 その後、ゆっくりと水位が上がって来る9月から 12 月にかけて、作物をのんびりと収穫する*1)

*1) Hiraoka, M.(1985): Floodplain Farming in the Peruvian Amazon. 地理学評論 58-B.
*2) Goulding, M.ほか(2003):The Smithsonian Atlas of the Amazon. p.34

1986年8月13日撮影  カメラの位置 (緯度,経度):-3 45 1.18, -73 14 34.05 (Google Map)  撮影方向:北から時計回り 190°

PanoraGeo-No.402   🔍拡大

Water level change in Manaus and Iquitos

マナウスとイキトスの水位年変化*2)

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