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ピアウイ州と セラダカピバラ国立公園 13 BACK⏎ ⇒NEXT 直前のページに戻る |
この写真の反り返った高い絶壁の麓に、
セラダカピバラ国立公園の約1354カ所ある遺跡の中で、もっとも重要な
ボケロン・ダ・ペドラ・フラーダ岩陰遺跡がある。ブラジル・フランス合同チーム
による1978年から10年間にわたる発掘で得た多数の出土品のC14年代測定の結果から、
この発掘のリーダーであるニージ・ギードン(Niède Guidon)女史は、
アメリカにおける先史人類の最古の痕跡は5万年前で、その人たちはアフリカから
渡来したという新説を主張するようになった。
これは、アメリカ最初の人類は、約12000~15000年前、ベーリング海峡を渡って
北アメリカに入り、後に南アメリカにも拡散したという従来の常識と異なるもので、
両説の間で激しい論争が起こり、それは最近まで続いてきた。
従来の説より古い遺跡がチリ(モンテベルデ遺跡、18500年前)で発見されたり、
セラダカピバラ遺跡について新しい熱ルミネッセンス法(TL)や光ルミネッセンス法(OSL)
で年代測定した結果、22000年前とか最低でも30000年という結果が得られたなど、
新説を支持するデーターが近年増えつつある
(この件についての詳細はこちら)。
セラダカピバラ国立公園は、アメリカで最古の人類集団のひとつが住んでいた証拠の地として、
1991年、ユネスコの世界文化遺産に指定されている。
2011年9月2日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):-8 50 8.60, -42 33 21.01 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 98° |
PanoraGeo-No.472 | 直前のページに戻る BACK⏎ このテーマ 13/15 ⇒NEXT |