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ピアウイ州と セラダカピバラ国立公園 12 BACK⏎ ⇒NEXT 直前のページに戻る |
ブラジル北東部地方、ピアウイ州のセラダカピバラ国立公園には、
多くの絶壁の麓に岩陰遺跡が残っているが、そのような絶壁を流れ下る雨水が小さな峡谷を
掘り込んでいるところがある。写真はそのような峡谷を下流から見上げたものである。
写真右半分はこの峡谷左岸の垂直な谷壁で、古生代シルル紀のかなり固い地層からできている。
写真左には、雨季になると滝が懸る岩盤(水みちが赤い鉄さびで染まっている)
が見えるが、この地方は、5月から10月までほとんど雨が降らない乾季のため、水は涸れている。
このような峡谷は滝が岩盤を侵食して後退(上流に移動)したあとに残される地形である。
垂直な谷壁の表面には、断面が円弧状の樋のような溝が上下に伸びている。滝に近いものは緩やかな円弧
(半径が大)、手前にはそれより急な円弧の溝がある。このような溝は、岩盤河床にできた
ポットホール(甌穴)や滝壺の中を渦巻く水流で礫が旋回し、岩盤を掘り込むことによって
できる。
こちらを見ればイメージがはっきりするかもしれない。アルゼンチン北西部の世界遺産
タランパヤ川峡谷の「パイプオルガン」のパイプは、
おそらくこの種の溝で世界最大のものであろう。
2011年9月2日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):-8 49 15.18, -42 33 32.82 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 20° |
PanoraGeo-No.447 | 直前のページに戻る BACK⏎ このテーマ 12/15 ⇒NEXT |