Sugarcane harvest in the São Paulo Plateau randum


バイオ燃料
先進国ブラジル
10

BACK⏎ ⇒NEXT

直前のページに戻る

サンパウロ高原におけるサトウキビの収穫
Sugarcane harvest in the São Paulo Plateau

国家アルコール計画が始まり、1979年にはサトウキビ原料のアルコール (バイオエタノール)で動く自動車が出はじめて間もない1981年のサンパウロ高原で、一面の サトウキビ畑が広がっている。コーヒー栽培の波がサンパウロ州西部へ移っていったあと、 このカンピーナスを中心とする農村地帯では、残ったコーヒーのほか、綿花、オレンジ、トウモロコシなども つくられるようになり、作物の多様化傾向がみられはじめたが、国家アルコール計画が始まった影響で、 サトウキビ単一栽培地帯の様相を呈するようになってしまった。写真はアラーラス市郊外のサトウキビ 収穫風景であるが、普通の収穫風景と違うのは、サトウキビが枯れて茶色になっていること。 これは撮影の10日ほど前(1981年7月20日夜-21日朝)にあった降霜のためである。 ブラジルの南回帰線より北で霜が降りることは滅多にないが、この降霜の時には、カンピーナス の最低気温が ‐7.2℃、リベイロンプレートでは -8.2℃という異常な寒さであった1)。 サトウキビにも被害が出たが、コーヒーの被害は壊滅的と言えるほど大きかった。よく見ると、 遠方の丘の上のサトウキビには緑みが残っている。冷気がたまった低いところほど霜の害が ひどかったということである。
1) Fortune, M. A.(2008):A Severudade da grande geada de 1981: uma valição por satelite em tempo real.
1981年8月2日撮影  カメラの位置 (緯度,経度):-22 19 22.19, -47 23 23.97 (Google Map)  撮影方向:北から時計回り 215°
PanoraGeo-No.484     直前のページに戻る     BACK⏎ このテーマ 10/23 ⇒NEXT