パライバドスール川中流部の丘陵地帯Hilly area in the middle of the Paraíba do Sul River |
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テーマ 37 ユニークな山と丘熱帯の地学(2) 13 BACK⏎ ⇒NEXT 直前のページに戻る |
ハーフオレンジが密集した丘陵地、すなわちブラジルの地理研究者がマールデモロス(Mar de morros、「丘の海」という意味)とよぶ地形は、ブラジル東海岸沿いの広い範囲に分布しているが、 この写真のパライバドスール川の流域はその代表的な地域である。 写真中央を異常なほど直線的なパライバドスール川が流れ、その両岸にマールデモロスがひろがっている。 ハーフオレンジの配列にも、パライバドスール川に沿って何列も並行して並ぶような規則性がみられる。 このような河川の直線性やハーフオレンジの規則的配列は、この地域をつくる結晶質岩石(先カンブリア時代原生代後期の片麻岩)に発達する断層や節理(割れ目)の影響である。 水系網タイプとしては、格子状水系にも似てはいるが、やはり花崗岩や片麻岩地域に多い長方型(Rctangular)水系網といえる*1)。 全国的に見たマールデモロスの分布はアマゾン森林と並ぶブラジルの二大森林のひとつ、大西洋森林(マタアトランチカ)の分布にほぼ一致しているが、この森林の 90%以上は消失し、この写真のように、牧場や畑地になってしまった。 この画像に相当する地域の5万分の1地形図はこちらを参照。
*1) 地質ニュース No.86
1996年8月18日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):-21 51 35.59, -42 20 26.51 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 288°
PanoraGeo-No.531 🔍拡大