発電所建設以前のサントアントニオ早瀬
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randum
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ポルトヴェーリョの市街からマデイラ川を6㎞ほど遡ったところに、このサントアントニオ早瀬がある。
写真の右端の茂みはこの早瀬にある大きな島で、その右にはこの2倍以上広い本流の早瀬が流れている。
水面下には多くの岩礁が隠れていて、このように水量が多い時期でも船の航行は無理。アマゾン川などから来る船の遡航限界をなしている。
ここより上流のグアジャラミリン市までの間にはこのような大きな早瀬が 10 数カ所あるため船による貨物の直通輸送は不可能。
マデイラ川上流の支流沿岸に多くのゴム産地を持つボリビアの強い要望もあって、ブラジルがマデイラ・マモレ鉄道を建設することになった。
ボリビアはその代償として現在のアクレ州をブラジルに割譲した。
この早瀬の硬い岩盤と勾配を利用し、早瀬に並ぶ島々をつなぐ形のダムとサントアントニオ水力発電所(参照写真*1))が建設された。
最大出力は 3568.3MW で、ブラジルでは五指に入る大規模発電所である。この写真1年後の 2008 年に着工、2012 年に一部送電開始、2017年 に 50 基の全発電機が稼働を開始した。
電力は世界最長 2375 km の60万ボルト送電線でサンパウロ方面に送られるが、50基のうち6基は地元のロンドニア州とアクレ州用に使う約束になっている。
*1) 出典:エレトロブラス フルナス社(Eletrobras Furnas)ホームページ
2007年3月18日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):-8 48 28.42, -63 56 43.69 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 242°
PanoraGeo-No.730 🔍拡大